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数倍になったIPOは砂上の楼閣?

IPOでは、初値が公募価格の数倍になったり、ストップ高が数日も続くことがあります。

仮条件(→公募価格)は、類似会社比準価格算定方式などにより算定される妥当な価格から20%くらいディスカウントされて決まることが多いですから、上場直後に公募価格の数倍になったIPO銘柄の株価を合理的に説明するのは難しいものです。

新規公開の注目度や限定された株数、新規性を材料とし、デイトレーダーなどの個人のリスクマネーが、上がるから買う、買うから上がる、上がるから....を繰り返しどんどん株価をつり上げていく、この状態をミニバブルとか砂上の楼閣と呼ぶ事があります。

上がるから買う、買うから上がるで土地が数年で数倍になったり、日経平均が4万円近くまでなったバブルの記憶はまだ新しいと思います。

では、砂上の楼閣とは何の事でしょうか。
ある株式市場の理論の中のCastle in the sandを日本語訳にしたのが砂上の楼閣です。

砂という弱い土台の上に大きなお城を造ったら、ちょっとしたショックでもすぐに壊れてしまいますよね。その意味ではバブルとほぼ同意です。

砂上の楼閣理論は、株式のファンダメンタルズよりも投資家の群集心理に重きを置いた考え方で、砂上の楼閣を作っている最中(=バブルまっただ中)では、上昇している株価を見て、儲けを逃したくないと新たに砂上の楼閣作りに参加する投資家が多ければ多いほど、砂上の楼閣(バブル)も大きくなります。

ちょっとしたショックで必ず崩壊する事がわかった上で、超高値での初値買いという砂上の楼閣づくりに参加するのであれば、常に自分がとれるリスクを把握しながら、砂上の楼閣作り参加者の集団心理を読み、すばやく利食いや損きりの撤退判断することが重要です。

IPOに限りませんが、成功しているデイトレーダーの方々は、板や出来高などから集団心理の読みと、とっさの判断力に優れているのでしょう。

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コラム

IPO投資について、管理人の思うことや感じたことをまとめました。 時間があるときに読んでいただければ幸いです。

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